あ~、楽しかった。
三連休の2日目は、北海道は移動性高気圧にすっぽり覆われて、最高の天気。
急に冷え込んできたので上の方は紅葉が期待できるかなと、まずは十勝岳温泉。
その後、美瑛の丘巡りをして、神威古潭のサイクリングロードを深川まで走るかなと思っていたが、空知川の方から峠越えしたら十勝岳連峰が見えるかなと思い、スタート地点を野花南に決めた。
こんなすごい見応えのあるコースを組んだ自分、偉い!
朝4時15分に起きて、予定より少し早い5時40分に家を出て、札幌駅には6時過ぎに到着。
いつも気になるのが輪行袋の置き場所。
緑の窓口で輪行袋の置き場所を聞いたら特に定めはないようだったが、「置き場所がなければ車掌に相談してください」と親切に教えてくれた。
ホームに上がると特急ライラック号が待機中。
自由席が多く、エスカレーターから一番遠い最後尾に行くとガラガラ。
三連休の真ん中の日だからかな。
車両の最後尾に向かう。無事、最後尾の席をゲット。
席を取れたので安心して写真を撮れる。
電車特急ライラック号
千歳方面からの7時22分到着の電車からの乗り換え客が結構乗ってきて自分の通路挟んだ逆側に着席。
この便で最後尾の座席を取ろうとするときは、7時20分までにホームに上がれば安心ということか。
車窓からの天気は快晴
山の麓に霧のようなものが見えるなあと思っていたら、霧の中に突入し、スピードダウン。
なんとなく、虹のようなものが見えた。
滝川には2分ぐらい遅れで着いたが、10分の乗り換え時間があるので大丈夫。
富良野行きのディーゼル車。イベント列車?
キハ40で改装されているが、特別な仕様にはなっていない。
キハ40系のディーゼル車に乗る機会はもうないかもしれないので、走行音を録音するため、東滝川から1駅分だけ動画撮影をしてみた。
が、ブログへの乗せ方がわからないので掲載は断念。
途中のすれ違い停車では、国鉄色との2両編成が入線してきた。
慌ててアイフォンで写真を撮る。
野花南駅で下車するとき、車掌さんから一言。
「クマが出るので気を付けて下さい」
まあ、そういうこともあるかもしれないが、道道を走るから大丈夫だろう。
改札口に向かうと、逆方向のホームが改札口の向こう側だった。
ホームの端では、過ぎ去る紫水号の写真を撮っている人がいたが、列車を見送る人のように見えて、映画のひとコマみたいだった。
野花南駅をスタート。時刻は8時40分。
刈り取られた田んぼかな。終日こんな天気になるだろう。
道が山の中に入ると、黄葉が見え始めた。
紅葉も
とそこに看板が
確かに、出てもおかしくはないと思う。
紅葉橋という橋を渡るとき、赤い紅葉が見えた。
そのすぐ先には楓橋があったが、期待とは裏腹に黄葉も紅葉もなし。
今年は猛暑だったので、シーズンには少し早いのだろう。
イタヤカエデ。緑と黄色のコントラストがきれい。
すごく黄色く色づいた木があった。
とそこに、目を疑う風景が。
え~、ここ二桁道道なんだけど・・・。
まいったなぁ・・・。
そんな高い峠じゃないし、十勝岳連峰を遠望したいので、行ってみよう。
砂利道だが、結構しまった路面で乗っていける。サラ脚ということもあるが。
舗装に戻ったー。
落辺と書いて、オチノベかオチベと読むのかなぁと思っていたが、ここは北海道。
オチヌンベと読む。なるほど。
舗装路はあっという間に終わる。
ただ、路面はそれほど悪くなく、新しく砂利を敷いたところ以外は大丈夫。
きれいな紅葉木
展望の効くところに出たが、やはり紅葉していない。
道の両側のササが枯れている。
正真正銘の二桁道道。
きれいな白樺林
ハリギリかな
結局押し上げすることなく、峠と思われるところに出た。
下り坂に入ると、こっち側の方が道が荒れている感じがする。
砂利が浮いた区間が結構多い。
スピードを落としながら行ったが、なんかハンドルを握る手に違和感が・・・。
なんかゴツゴツする。
前輪のパンクだ。ちょっと広めのとこまで行って作業を始める。
すると、前に止まっていたワンボックス車がバックして戻ってきてくれて、声をかけてくれた。
何か手伝えることはありますか?舗装のところまで送りましょうか?とか、ありがたいお言葉。
本当に親切なご夫婦でお礼を言って別れる。
現在履いているIRCのタイヤはビードが結構緩く、交換作業ははかどる。
チューブに空気を入れると一気に抜ける感じなので多分リム打ちパンクだ。
念のためにタイヤの裏側を探ったが異物はなし。
15分ぐらいで作業は終わったかな。
気を取り直して再開する。代えチューブはもう1本あるが、もうパンクは嫌なので砂利が浮いた区間は自転車から降りて進む。
とそこに、白い山が見えてきた!
十勝岳連峰か?
下るにつれ展望が開けてくる。
十勝岳連峰
左手には大雪山も見えるではないか。
さらに展望が開ける。
ああ、砂利道の峠を越えて来てよかった。
美瑛から上富良野に向かう道道で右折。
ちょうど美瑛町との町境を過ぎたところにいい風景が待っていた。
なんか赤っぽい。この季節にしか見れない風景なんだろう。ラッキー。
フラットな道をしばらく行くと、倒れかけた道標。千望峠。
そんな峠あったんだ。
でも、この名前、期待させるなあ。
長野県の戸隠にある大望峠もすごい景色だったし。
「大」と「千」、どっちがすごいのか考えると、やっぱり「千」かなぁ。
峠を下って行くと、そこには息を飲むような風景が待っていた。
ちょっと畑に入らせてもらう。
こんな絶景ってあるのー?
さっきの道道70号って、砂利道だと知っていたら千望峠には来なかったと思うので、良く調べないでおいて良かった。
十勝岳連峰
大雪山
しばらく下ると千望峠駐車場という展望所があったが、そこに行く途中の景色の方がはるかに良い。
車やバイクなら、すぐストップすることはできないが、自転車なら大丈夫(だと思う)。
もう、まったく飽きさせない景色が続く。
こういうロケーション大好き。
うねるような丘の向こうには、大雪山。
景色を堪能した後は、上富良野で昼食。
場所は、ラベンダーで有名な日の出公園近くのセイコーマートに決めていた。
神威岬に行った時と同様、ホットシェフの大きなおにぎりの鮭と鯖にしようと思ってたが、残念ながらどっちも売り切れ。
ならば、久し振りにスパイスの効いた豚丼。
これ1回だけ食べたことがあり、それは14年前に稚内から紋別まで走った時。
すごく感動したのを覚えているので、これにした。
食べてみると、やはり、あ~これこれ、という味。
すごく美味しかった。993kcalとのことなので、これで最後までもつだろう。
ふと、横の住宅を見るとトンボが2匹止まっていた。つがいかな。
腹ごしらえをすると、メインディッシュの十勝岳温泉への上りが始まる。
見覚えのある木が現れた。
13年前に、このコースを走った時に写真を撮った木だ。
街路樹には小リンゴが植えられている。
小さい実の木は渋いのが多いが、大きな実の木は酸っぱめだが美味しい。
少しいただいていく。
十勝岳連峰が徐々に近づいてくる。
天気も景色もいいので、気分はイケイケ。
吹き、アゲアゲ、富良野線。
道が山の中に入ると、十勝岳の裾野を直登する道の勾配は徐々に上がっていく。
結構つらい。
ツールド北海道の事故があったあたりを上っているが、ここを下ってきたとすると相当スピードが出ていたはず。
車の壊れ具合から見てもそうだろう。
通行規制に不手際があったようだが、ブラインドカーブでの一瞬の出来事だったのだろう。
黄葉がだんだん進んでくる。
吹上温泉との分岐点の手前が一番きつかった。
2~3度、息を整えるため立ち止まっただろうか。
分岐を過ぎると、どんどん木が色づいていく。
頑張って、十勝岳温泉の凌雲閣に到着。
それにしても車が多い。
あちこちに路駐されていて、すれ違いのためにストップを強いられる。
ほとんどが登山者のようだ。
登山口から歩いてコツコツと高度を稼ぎ、その過程も楽しむという気持ちにはならないのだろうか?
昔はそうだったんだけどなぁ。横着な人が多い世の中だ。
さて、凌雲閣前からの絶景。
早朝だったら、もっとクリアーだったろう。
景色を楽しんだ後は、ダウンヒルの身支度。
近くの人が気温が9℃とか言っていたが、9℃のダウンヒルは凍える寒さ。
ウィンドブレーカーの上下とダウンベストを身に着ける。指切グローブの上にはフリースの手袋。
ネックウォーマーも持ってくればよかったかと思ったが、そこまでは寒くはなかった。
景色を見ながら時々立ち止まりながら下って行く。
行く手には大雪山。
望岳台に寄っていく。十勝岳。
美瑛富士と美瑛岳かな。
大雪山との間には樹海が広がる。
自転車のところに戻り、ふと地面を見たら、アザミに似た花。
さあ、ここからはウインドブレーカーは脱いで身軽になって飛ばす。
ここに来るまで丘の風景もだいぶ見てきたし、十勝岳温泉への上りでかなり消耗したし、美瑛の丘をキャンセルすることも一瞬頭をよぎったが封印する。
直線の緩い下りでは、男女のペアを追い抜かし、ひたすら飛ばす。
そろそろ疲れてくる頃、ちょうど分岐点。
確認したら、ここが三愛の丘や新栄の丘に行く分岐点。
ほんの少し上りがあったが、すぐに下り基調となる。
丘の風景が現れた。
この辺りで予定したルートから外れていることに気づいたが、ここまでにそれらしい分岐がなかったので、コース設定にミスがあったようだ。
徐々に気分が上がる。
もしかして、新栄の丘?
ここから少し上り坂を上ると尾根筋の道に出た。
振り返ると、そこには十勝岳連峰とパッチワークの丘が。
すごい景色だ。
新栄の丘の駐車場からの進行方向の景色。
ちょうどいい撮影ポイントがあった。
いや~、これはいい。この時間帯がよかったのかもしれない。
ちょうどここを発つとき、白銀温泉近くで追い抜いた男女と思われる二人組が向こうから到着する。
男性はクロモリと思しきロード。
ルートは違ったが目的地は同じだったんだ。
景色を堪能し、美瑛に下る。
道の駅丘のくらで用を足し、最後の目的地に向かう。
美瑛は、20年ほど前に旭川に家族で住んでいた時、何度も通ったことがあるが、有名なセブンスターの木とかは行ったことがなかったので、ここもコースに組み入れた。
国道237号に出ると結構な交通量。今日一番の交通量だ。
富良野に行った人たちが、ちょうど帰る頃なのだろう。
旭川方面に進み、途中で左に分かれる道に進む。
上りはすぐに終わり、いかにも、という木が現れた。
ケンとメリーの木だった。
近くには丘の風景が広がる。
ケンとメリーの木を裏側から
これが美瑛の丘かー
この道は「パッチワークの路」と言われるが、季節ごとに違う顔を見せるんだろうなぁ。
締めくくりは、セブンスターの木。
下り坂になる手前で振り返る。
シラカバ並木の向こうにセブンスターの木。
今日は、本当に素晴らしい、超ド級の景色を堪能した。
実は、帰りにみそラーメンのよし乃本店でラーメンを食べて帰ろうかと思っていたが疲れ過ぎた。
早く家に帰って休みたいという気分が勝り、旭川駅に直行する。
20年前には架かっていなかったクリスタル橋
高架になった旭川駅
すごい近代的な駅舎だ。
駅に着くと、高速バスの案内所に向かい、輪行が可能かどうか念のため聞くと、OKとのこと。
JRの特急に比べると所要時間が40分長いが、2000円以上安いので高速バスにする。
予約もいらないので安心。
17時30分発のバスが出る頃なので、次の18時発に乗ることにして自転車をたたみ、腹ごしらえのため駅に入る。
立ち食いそばを見つけたが、あいにく17時半までとのこと。
駅の端に麺類の店があるとのことなので急ぐ。
あったー
こういうところのラーメンは避けるのがベター。
ということで、本場の江丹別そばにする。
エビかき揚げそば540円
健康のため薄味に慣れている自分としては塩が少々キツイ。
でも、身体が要求しているのか、結局飲み干してしまった。
食べ終えると、発車7分前。
トランクに自転車を積んでもらい、無事車中の人となった。
乗車率50%ぐらい。
ラーメン山頭火の前でちょうど信号停車。ここもよく行った。
札幌駅到着は20時4分。定刻どおり。
時計台前で降りる手もあったが、暗いし観光客も多いので、終点を選択した。
ただ、バスターミナルが移転となったことを忘れていた。
着いてみると、ちょうど作業できそうな明るいところがあった。
近畿日本ツーリストの前
20時40分に帰宅。
ブログの長さが物語る、充実した1日だった。