こんなに会心の走りができるとは、思いもしなかった。
前回フルマラソンに出たのが、昨年11月の福岡マラソン。
いつものことだが、30キロ手前でスタミナが切れて辛い思いをした。
その後の対策として、ランニングの練習は原則朝食前に変更した。
札幌に来てからは以前より通勤時間がかかるので、その分早起きが必要になったが、それにも慣れた。
しかし、20km走を何回もしているが、一向にスタミナが養成されたような実感が出ない。
ただ、そんな中でも、一筋の光明を見出した。
フォームの変更。
最近の大会や練習では、股関節のバネを効かせようとしたりして、結果として力みが生じ無駄な力を使っていたような気がする。
その反省として、ハムストリングスと大臀筋でキックするものの股関節周りは力を抜き、呼吸はいわゆるニコニコペースにすることにした。
直前の練習では12キロを軽く走れたので、その時のペースであるキロ6分を目安にする。
そして当日を迎える。
睡眠は十分にとれたし、排便もいつもどおり。
円山公園から地下鉄に乗り新札幌でJRに乗り換。すると、特急すずらん号が入線。
確か、以前ホワイトアロー号に使われていた車両。自分好み。
次に来た快速エアポートに乗るが、3度目にしてまたもやロングシートの車両だった。
座席数は少ないが何とか着席できてよかった。
会場に着いてから催したので仮設トイレで腹を軽くする。
そしてスタート地点に向かう。
●スタート~5km:30分14秒
- 今回はブロックごとに10分のインターバルを設定したウェーブスタート。
- 自分はBブロックに指定されているが、3時間59分の持ちタイムで申し込んだので、このブロックでは一番遅いはず。
- ということで、最後尾からスタートする。
- コースレイアウトは、標高差150mとのことなので、キロ6分の強度及びほぼ最後尾を維持するよう気を付ける。
- コースが林内に入ると、ミズナラを主体とした緑のトンネル。雨が降った直後なので、逆に緑が鮮やかに感じた。
- だいたい予定どおりの走り。
●5km~10km:30分5秒
- 6kmを過ぎると、Cブロックの先頭ランナーが早くも追いついたが、ペースが全然違うのでつられてペースが上がることはない。
- と思っていたが、6km地点で確認したら、5分45秒ぐらいに上がっている。
- 一旦上がったペースは落としにくかったが、8km付近の上り坂で意識的にペースを落とし、10km地点では帳尻があっていた。
●10km~15km:29分28秒
- Cブロックのランナーに次々と抜かれる。
- ただ、息遣いが自分よりも明らかに荒いので、自分にとっては余裕がある証拠。これは安心材料。
- 上りにもかかわらず15km地点でもラップタイムがキロ6分を切っていたので心配になったが、あとで確認したら、この区間はフラットだった。
●15km~20km:30分50秒
- 17km付近から一気に上りが始まり、ペースもキロ6分30秒を超えるようになるが、その間も続々とランナーが抜かしていく。
- ニコニコペースを維持することを心掛けたのでラップタイムもキロ6分を超えたが、上りを差し引けば誤差の範囲。
●20km~25km:29分18秒
- 22km付近まで上りが続き、折り返し点ではラップタイムの借金が1分30秒ぐらいまで膨らむ。
- しかし下りに転じると、出だしは急勾配ということもありキロ5分18秒まで上がる。
- おかげで、25km地点では借金を返済し、貯金が生まれた。
●25km~30km:27分45秒
- 下りに転じてから雨が降り出したが、25kmからは雨脚が強くなる。
- ハイペースが続いているので、ゴールまでもつかなぁと心配になるが、雨と低い気温のおかげでペースを落とせない。とにかく早く帰りたいという一心。
- そのため、だいぶ抜き返すことができた。
●30km~35km:28分53秒
- 依然としてハイペースだが、32km付近から最後の上りが始まり、ここは意識的にペースを落とす。
- 33kmの給水では、スタミナ切れが心配になり、はじめて補給食のカロリーメイトを取る。
- 34kmで上りが終わり下りに転じると、果たしてスタミナ切れを起こしていた。
- 急に大臀筋付近に張りが出て駆動力が出なくなってしまう。
- やっぱり、ペースを上げるタイミングが早すぎた。
●35km~40km:29分29秒
- 舗装道路に出てからは、ペースを維持するのも一杯いっぱいで抜かれ始め、しばらく我慢の走りが続く。
- しかし、36~37km辺りから大臀筋に力が入り始めるようになる。さっきのカロリーメイトが効いているのかも。
- そこからは、再び快調なペースに復活し流れよりも早いペースで走れるようになる。
- 40km地点では貯金ができていた。驚異的でびっくりする。
●40km~ゴール:11分53秒
- 体感的にはキロ5分を切る強度だが、さすがにそこまではペースが上がっていない。
- 脚攣りもなく、ハイペースのままゴール。
- こんなに力を出し切ったのは久し振り。
- 後半の方がペースが速いのも初めて。
- ゴールタイムは4時間8分ぐらい。
- サブフォーではないが、このレイアウトで、このコンディションで、このレース運びでは、すごく価値がある。無茶苦茶嬉しい。
ゴール後は、ずぶ濡れのウェアを着替え、さっさと帰路に就く。
ぼっち飲みでの祝杯が待っているので、気もそぞろ。
シャトルバスの待機もなければ渋滞もなくスムーズにJRに乗り換える。
特急おおぞら号が通過。
快速エアポートが入線。ようやく4度目にしてクロースシートの車両だ。
日曜日なので乗客が多かったが、最後尾の車両に乗ったのでギリギリ座れた。
地下鉄の円山公園駅で下車し、マルヤマクラスに向かう。
あらかじめ調べておいた串揚げの店に直行。
串揚げだけでなく、いろんな料理が提供されているようだ。
串揚げのセットとビール2杯程度を予定していたが、メニューを見て気が変わる。
料理500円以上で成立する飲み放題30分(840円)のコースを選択。
中ジョッキ2杯分のメガジョッキが870円なので、1杯で元が取れる。
でも店員さんが間違って中ジョッキを運んできたので、間髪を置かず2杯目を注文。
かんぱ~い
結局2杯では済まず、キス2本と紅ショウガ1つを追加して3杯を注文。
そろそろかなぁと思っていたところ、店員さんに残り時間を聞いたら、「まだ大丈夫ですよ。ビールでいいですよね」と店員さんが確認してきたので、つい同意してしまった。
4杯目に突入。ちょっとやばいかも。
この脚では家まで30分ぐらいかかると思うし、そんなにアルコールには強くないので、大丈夫かな。
フルマラソン完走で胃腸も弱っていると思うし。
でも正気を保ったまま近所まで帰ってきた。
ああ、いい1日だった。
これで、夏の終りの北海道マラソンが俄然楽しみになってきた。
もしかしたら、サブフォーに復帰できるかも。