日曜日の水泳練習と月曜日のランニング練習で、おもしろい共通点を発見した。
水泳練習では、これまでずっと、サイドキックのドリルがなかなか上手くいかなかったが、以前から気になっていた股関節が伸び切らない状態に、ようやく対策することができた。
気になっていたのは上側の脚。
アップキック主体で使っているが、アップキック(身体の後ろ側に蹴るキック)を意識し過ぎるとダウンキック(身体の前側に蹴るキック)のテイクバックがおざなりになってしまう。
しかし、両脚ともテイクバックを意識すると、バランスが取れなくて軸が乱れてしまっていた。
最近では徐々に慣れてきたので、思い付きで、上側の脚を股関節からテイクバックしてみたら、意外とバランスが崩れず進めるようになっていた。
この時感づいたのが、ダウンキックに切り替わる直前、股関節の前部が伸ばされる感じ。
多分これは、「鞭がしなるようなキック」の一つの要素なんじゃないか?
この感覚を大事にして、6ビートでローリングキックもどきをやってみたら、進みが良くなったわけでないが、動きがスムーズになった感じがした。
2ビートでも同様に試してみたら、アップキックで別の脚に巻き付ける動作はできなくなったが、やはり動きに無理が少なくなった感じがした。
この日の帰り道は目からウロコが落ちた気分だったが、ランニングにも生かそうという発想は全くなかった。
さて翌日、走り出した途端に急に思いついた。
「ランニングでも、股関節の前部が伸ばされる感覚を取り入れてみよう。」と。
前橋生活時代以降は脚が故障がちなため、ずっとフォームの改良に取り組んでいて、股関節を伸ばし切る動作については、ふくらはぎへの負担が大きくなるという思い込みがあり避けていたのに。
しかし、試してみて印象が変わった。
股関節が伸びきるまでキックせず、キックの後半は惰性で股関節が伸びるようにしてみたら、あまり力まずにペースを上げることができたのだ。
ランニングハイによるものなのか昔の記憶がよみがえり、約40年前の中学の弱小陸上部での長居公園1周の記録会を思い出した。
この時は、自然とストライドが伸びて、いつもはかなわない同級生になぜか付いていけて、結局は置いて行かれたが、会心の走りだったのをよく覚えている。
この記録のおかげで駅伝メンバーに選ばれたものの本番ではさっぱりだったので、「あの記録会はいったい何だったんだろう」とずっと疑問だった。
今から考えると、この時に限って、初動負荷の動作がたまたまハマったのかもしれない。
その後社会人になってからのフルやハーフのベストタイムを記録した時も、そうかもしれない。
今は走力が落ちているので、フォームを変えたからと言って速くなるわけではないが、試してみる価値はある。
水泳でも、ランニングでも、キックの途中で股関節の力を抜く。
股関節を伸ばし切るのではなく、伸ばされる状態を作る。
しばらく追及してみよう。