北九州にはカルスト地形の平尾台があることを、福岡県の広報誌で6月頃知った。
いつかは行こうと思っていたが、ようやくチャンスが訪れた。
平尾台を調べているうちに、周防台という山頂まで行けることがわかり、それをメインとしてサイクリングに行ってきた。
今回のコース
今回は短めのコースなので、暗い中から博多駅に向かうのも嫌だし、午前8時6分発の門司港行き快速電車に乗り、西小倉で日豊本線の普通に乗り換える。
当初は小倉駅まで特急で行って小倉から走り出す考えもあったが、少しでも距離を短くするため、下曽根駅をスタート地点にした。
下曽根駅
ここは、関門海峡に行った時のゴール地点。
前回は行橋駅がスタート地点だったので、これで海岸線付近のトレースが福岡から中津までつながることになる。
今回は急ぐこともないので、行橋まで追い風に乗って淡々と走るだけだと思っていたが、見どころがあった。
北九州空港に渡る橋が遠くに見える。
この後は淡々と走り、行橋駅手前の前回スタート地点の行橋駅に到着。
もう門松が飾られている。
ここからは、周防台を見ながらの走りとなる。
国道201号バイパスから、今日行く山並みを見渡す。
バイパスを下りて、山に向かって走る。
おやっ、京都峠?
福岡に転勤してきてびっくりしたのが、みやこ町。京都郡という地名もある。
小京都は各地にあるが、「小」が付かない京都が九州にあったとは、本当に意外。
「みやことうげ」方面に右折する。
ここで、いったん立ち止まる。
周防台に上るには、3本のルートがある。
左端の桶ヶ辻の山麓を大きく折り返しながら登るルート、本谷という地区を上る急坂が予想されるルート、山口地区の池付近から上るルート。
当初は3つ目のルートを上がる予定だったが、正面の尾根の裏側になるので展望はあまり期待できないと思われる。
2番目のルートは、山の中腹にガードレールが見えていて展望が期待できそうなので、2番目のルートにする。
予想通りきつい坂を上り続けると、展望ポイントに出た。
サイクリングの醍醐味は、やっぱりこれだと思う。
人それぞれだと思うけど。
最後の集落を過ぎると、激坂が現れ、一気に呼吸と心拍が上がる。
短かったので、止まることなく峠に到着。
しばらく下った後、桶ヶ辻に向かう林道に入ると思い、集落のあるところまで下る。
棚田だ。いい風景だ。
見上げると、周防台かどうかわからないが、稜線が間違に見えた。
集落の中を等高線沿いに進む。
帰ってから調べたら農村景観百選に選ばれている所だった。
どおりで、いい風景だ。
ところが、道は急に下りだした。
ちょうど一人のサイクリストがスマホを確認していたので、道を間違えたか思い自分も立ち止まり、スマホで現在地を確認する。
かなり行き過ぎている。
スマホで確認しながら進み、行きついたところがさっきの峠。
道は未舗装なので、ここで潔く靴を履き替える。
このシューズは型落ちの在庫品だったが、軽量なのでレースで使用していたもの。
荷物を背負う必要があるので、今回はこれを選んだ。
初めは自転車に乗ったまま行ける。
周防台が見えてきた。
貫山へ向かう歩道との別れ。
きれいなモミジ。まだ紅葉が楽しめるとは。
青龍窟との別れまで来た。
さらに頑張って乗ったまま行くが、この後、乗っていけなくなった。
押しの最中。
防火線が間近な地点まで来た。
左側は、景色が見えそうで見えない感じ。
乗ったり降りたりしながら進むと、稜線近くまで来た。
多分、桶ヶ辻だろう。
林道の終点。待ってました、この風景!
歩道を道なりに進む。
ほんとに絶景。
特徴的な山はなんという山だろう?
英彦山方面も見渡せる。
振り返ると周防灘。
足元にはすごい風景が広がっている。
こんな草原の山からの展望は、長野生活時代以来かな。
桶ヶ辻の頂上。
頂上の三角点
標柱にカメラを乗せ、記念撮影。
年賀状用に。水平線が傾いているが、補正すればいいか。
西側の風景は、三菱マテリアルの鉱山と、その向こうには福智山。
周防台に向かう。
この時期らしい風景。
草原の山の稜線歩きは格別に気持ちいい。天気を選んできた甲斐がある。
周防台の手前は結構急坂で足場が悪い箇所もあったので少し手こずった。
頂上間近まで来た。
頂上に到着。
北側には草原の山がさらに続く。
権現山と皿倉山も見える。
桶ヶ辻を振り返る。
景色もいいので、北九州空港を見ながら昼食。
景色も十分楽しんだので、下山を開始する。
稜線を北に向かってどんどん下る。
振り返ると、ススキが輝いていた。
車道のあるところまで下ってきた。
ゆっくりと下って行く。
だいぶ下ってきた。周防台と桶ヶ辻。
県道28号との合流点から。
ここでシューズを履き替えつつ、北に行くか南に行くか思案する。
天気予報では強めの北風が吹くとのことだったので、南下して田川後藤寺から輪行で帰るのが当初の予定だった。
しかし、そのルートは途中に見どころがなく、車のテールを見ながら走るのも退屈だ。
ちょうど風が弱くなっているので、思い切って福智山系の稜線を越えて北に向かい鹿児島本線の駅から輪行することにした。
平尾台から出ると、道は北斜面を折り返しながら下って行く。
予想していなかったが、結構展望がいい。
この風景を見ながら下って行けるのは嬉しい誤算だ。
下りきって国道322号に入ってからも風は弱く、苦も無く進んでいける。
インターを過ぎたところで進路を西に取る。
しばらく農村地帯を進み、九州道の福智山トンネル付近から峠道が始まる。
展望が開けた。
この路線も紅葉がところどころ残っている。
きれいな竹林の中を抜ける。
ここはタケノコの産地らしく、よく手入れされている。
竹が侵略した山とは雰囲気が全然違う。
思っていたよりも峠道が長く、やっと峠に到着。
この峠道の下りの途中に送電線が放射状に伸びているところがある。
多分変電所かなぁと思って期待していたが、この場所付近からは中が見えず少しがっかりする。
下りきると分岐点。
ここは、最後のルート選択。
まっすぐ行くとトンネルで福智山系を越え、最後に向かい風に苦しみそうな雰囲気。
右に行くと、河内貯水池に出て、皿倉山に行ったときに間違って行った峠経由で下るが、こっちの方が楽そうな気がした。
右折に決める。
曲がると北九州変電所の一部が見えた。
下る方向
ほどなく河内貯水池に出ると、印象的な鉄橋が現れた。
近くまで来たので、記念撮影。
ここからは、少しだけサイクリングロードを使う。
石橋を渡った。
ここからは左折し、最後の上りが始まる。
皿倉山との別れはすぐに過ぎ、苦しむことなく峠に到着。
小倉方面が垣間見える。
下る途中、1か所だけ切り開かれた箇所があった。
皿倉山付近と権現山も間近に見えた。
谷間に入ると、基本まっすぐに下って行き、鹿児島本線を越える箇所で左折し、折尾駅に向かう。
折尾駅に到着。
折尾というと、小学校6年の時に、同じクラスに折尾さんという可愛い子がいたなぁ。
中学、高校と同じ学校に通ったが、不思議とあまりしゃべらなかった。
15分後に区間快速が来るので、急いで輪行支度をする。
ホームに上がると、区間快速の5分前に発車する特急がちょうど発車するところだった。
特急いさぶろう91号
なんとディーゼル特急だった。車両やエンジンは普通車だけど。
電車の中で確認したら、停車駅は少ないのに、所要時間は快速並みに遅い。
スピードが出ないのか、それとも意図的にゆっくりなのか?
博多駅に着くと、もう夜だ。
駅前のイルミネーションは、みな写真を撮っていた。
今回も充実したサイクリングとなった。
走行距離:68.01km、経過時間:6時間21分、AVE:16.9km/h、グロス:10.7km/h、獲得標高:1211m