インターネットで、たまたま昔のディーゼル車の特急や急行に関する記事を見つけると、子供の頃に乗った特急や急行のダイヤを辿ってみたくなる。
それが、お酒を飲んで酔っているときであれば、なおさらである。
Yahoo!のオークションには時刻表の古本が出品されていることは知っていたので、とうとう衝動的に買ってしまった。
まず初めに入手したのが、1978年の5月号。
中学生時代のものだ。
父親が国鉄職員で、母親の実家に行くときとか、子供時代はよくディーゼル車に乗ったので、それを思い出したくなったのだ。
高校時代には、山岳部の合宿で、北アルプスや、大山、氷ノ山などに行くときも常にディーゼルの急行。
さらに、大学時代、社会人になって間もない頃にも、長距離列車を利用した。
結局、追加購入で古い時刻表が4冊となってしまった。
1985年2月号と1989年12月号は、大学時代と社会人初めの北海道に住んでいた頃の列車が網羅できるだろうと買ったもの。
謎は、1985年8月に沢登りで朝日連峰の八久和川に行った時のこと。帰りのダイヤを辿ったときに生まれた。
青春18切符だったので、最大限活用しようと調べたら、鶴岡から京都まで1日で帰ることができることが分かり、夏なので駅付近で野宿して、新潟方面の始発の7時半頃の普通列車に乗ることとなった。
朝食のための弁当屋で思った以上に時間がかかったため、始発列車に乗り遅れ、すぐ後に来る特急に1区間だけ乗って温海温泉で下車。
そこから、普通列車の旅が始まった。
しかし、1985年2月号の時刻表で辿ってみると、なぜか、その日のうちに京都に着かない。
鶴岡7:46→新潟11:07、新潟12:05→直江津15:09、直江津15:20→富山17:59、富山18:59→敦賀23:12
乗り換え時間が長いため、敦賀までしか行けない。
そこで、今度は1989年2月号の時刻表で辿ってみた。
鶴岡7:31→村上9:21、村上9:32→新潟10:57、新潟11:34→長岡12:46、長岡14:10→直江津15:30、直江津16:18→金沢19:37、金沢20:44→敦賀23:06
長岡での待ち時間が致命的で、1本前の12:10発に乗れれば、直江津、福井、米原で乗り換えて京都まで帰れるのだが・・・。
おかしい・・・。
そこで、ウィキペディアで調べてみたら、東北・上越新幹線の上野乗り入れなどに伴うダイヤ改正が1985年3月に行われていて、普通列車のダイヤ改正も行われたとのこと。
「余剰となった特急・急行用車両を改造して普通列車に廻すことも行われた。「月光形電車」と呼ばれる581系・583系電車を改造した北陸地区用の419系電車、西九州・東北地区用の715系電車などがその例である。」
これだ。
確かに、富山の辺りで583系電車を改造した普通列車に乗った覚えがある。
それで、1985年の11月号を追加購入し、ようやく謎が解けた。
鶴岡7:37→村上9:23、村上9:27→新潟10:48、新潟11:03→直江津13:57、直江津14:06→富山16:08、富山16:12→福井19:27、福井20:11→米原22:04、米原22:06→京都23:17
めでたし、めでたし。
この時代は良かったなぁ。鈍行で鶴岡から京都まで1日で帰れたんだから。
しかし、なんと運の良かったことか、数年後には敦賀までしか行けなくなるんだから。
時刻表の旅は楽しい。