今年の夏休みのビッグチャレンジは、東京→糸魚川キャノンボール。

軽井沢、渋峠、嶺方峠をメインにしたコースで、距離366km、獲得標高4677mを24時間以内という設定で計画した。

しかし、結果は、あえなく敗退。原因のほとんどが自分のミスによるものなので、自業自得。まあ、無事帰ってくることができたので、良しとしよう。

今回のコース(敗退結果)
碓井バイパス、北軽井沢、吾妻峡(219.5km)

酷暑の日中は下界を走ると地獄なので、深夜に下界を抜け、日中は涼しい山の中を走る作戦。ゴールの糸魚川の銭湯で汗を流し、特急を乗り継いでその日に帰ってくる予定。

去年の伊豆半島1周と、似たような距離と獲得標高なので、今回も完走できるだろうと、かなり楽観的。

自宅を昨日(8月12日)の16時52分に出発し、スタート地点の東京駅に到着。
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天気は安定しているみたいで、晴天で絶景の渋峠をイメージしながらスタートする。

今回のキャノンボールは、久し振りのワクワクするようなサイクリング。

出発前にチェーンオイルをたっぷり差してきたのが良かったのか、ペダリングも軽く、調子が良い。

しかし、スタートして30分もしないうちに、予想外の出来事に見舞われた。急に雷が鳴り、大粒の雨が落ちてきて、土砂降りの雨になったのだ。

夏の雨なので冷たくはないが、チェーンのオイルが流されると困るので、通りかかったお寺(寂圓寺だったかな?)の入口の門で雨宿りをする。

しばらくすると小降りになったので、再開するが、チェーンオイルが心配。

やはり途中でまた本降りになり、板橋の辺りの高速の高架の下で、またしばらく雨宿りする。

その後、走行を再開してからは、本降りになったり小降りになったり繰り返したが、荒川を渡る頃には雨が止んでホッとした。
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雨が降ったおかげで気温も下がったみたいで、走りやすい条件となった。

今回のコースは後半の上りがすごいので、前半は、力を抜いて淡々と走ることにしている。

大宮の辺りで暗くなり、その後も淡々と走るが、熊谷が近づくにつれ、前方の空に頻繁に雷の稲光がするのが、すごく不気味。

稲妻は見えないので、雨の心配はしていなかったが、鴻巣付近で急に雨が降り出したので、慌てて近くのブックオフの軒下に入り、自宅に電話して、子供に熊谷、高崎、軽井沢の天気予報を調べてもらう。

すると、熊谷はしばらく雨が続くみたいだが、高崎や軽井沢は晴れの予報だし雨脚は弱いので、走行を再開する。

しかし、吹上辺りで土砂降りとなり、ラーメン屋の軒先を借りる。

雨脚が弱くなったので、再び走行を再開すると、大して走らないうちに、いきなり後輪がパンク。そして土砂降りに変わる。

うわ~、これはマズイ。チューブラーなので、完全に雨が凌げて明るいところを探さないと。

こういうときに限って、良さそうなところが見当たらない。

しばらくパンクしたまま、そろりそろりと走っていたら、ようやく、深夜1時まで営業しているスーパー・ベルクを発見。

自転車置き場で店開きをする。
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リムセメントでしっかり接着しているので、マイナスドライバーで、少しずつ剥がしていく。なかなか骨の折れる作業だ。

タイヤを剥がし終え、リムセメントを塗ったところ。自転車を立て掛けるこの金具は、チューブラーの修理用に設置されているのではないかと思うほど、作業がしやすい。
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今回はスペアタイヤは2本持ってきたが、ここでとんでもない問題が発生してしまった。

バルブの先が折れてスペア用に使っているタイヤを接着し空気を入れたところ、バルブの弁が閉じず、どうしても空気が抜けてしまう。走行中の震動で弁がおかしくなったのだろうか。

仕方なく、タイヤをまた剥がし、サイドカットパンクの修理したタイヤに貼り替えた。

こちらの方は問題なく空気が入ったが、カットした部分を縫ったタイヤなので、それが心配。

かれこれ、45分間を要して、ようやく作業を終了。
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スペアタイヤが早くもなくなってしまったので、電車はまだ動いているし、帰るという選択肢もあるが、雨も止んだし、今回のコースは途中でパンクしても下れば鉄道の駅に出られるので、行けるところまで行くことにした。

パンク修理のおかげで脚の疲労も回復したので、雨宿りとパンク修理による1時間以上のロスを取り戻そうと、ここからは下ハンドルに持ち替えて、とりあえず高崎を目指す。

長野方面への分岐である、R17とR18の分岐は、12時半に到着。
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ここまで114kmを7時間40分。グロスで15km/hを割っているので、ちょっとピンチ。

なんとか挽回したいが、ここからダラダラ上りが始まる上、徐々に眠くなってきて調子が上がらない。

コンビニには2回立ち寄って、その都度ブラックコーヒーを飲んでいるが、効き目が切れてきた。

次の休憩は松井田。松井田バイパスの長いダラダラ上りが終わったところのセブンイレブンで3回目の休憩をする。

ここでもコーヒーのブラックを飲んだので、眠気は収まった。

横川からは、碓井バイパスを選択。これは予定どおり。

旧道の方が坂が緩く走りやすいのは知っているが、約25年前の3月に、同じ時間帯で東京→直江津を走り旧道を行ったら、交通量がほとんど無く真っ暗闇で、すごく怖い思いをしたのだ。

その点、バイパスならば登坂車線があるので、大型車がスピードを出すとはいえ、走行車線に避けてくれるだろう。照明も期待できるし。

やはり正解だった。トラックはちゃんと避けて走ってくれるし、チェーン装着所とか、ところどころ休憩できるところもある。やはり、ナイトランは碓井バイパスに限る。

と、余裕で登っていたのも束の間。後輪がボヨンボヨンしてきた。歩道に入って停車し、おそるおそるタイヤを指で挟んでみたら、空気がだいぶ減っているではないか。

ガーン! 今度こそ万事休すか。
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スローパンクのようだから、とりあえず空気を入れてみたら、ちゃんと入った。あとは1回の補充でどれぐらい走れるか。

時刻は午前2時45分。横川に下っても夜明けまで始発を待たないと行けないので、ダメ元でとりあえず上を目指すことにした。なんとか、絶景の渋峠には行きたい。

途中、照明のあるパーキングで座り込んで休んでいたら、親切なトラックの運ちゃんが上まで乗せてあげようかと提案してくれたが、さすがに応じることはできない。

御礼を言って断るとともに、走行再開した。その後ちょっと立ち止まったりはしたが、空気を補充することなく、バイパスの頂上、入山峠に到着。午前3時55分。
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これで、第1関門を通過。

塩沢の辺りでは気温は18℃。Tシャツだと肌寒いが、まだ体力はあるので大丈夫。
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さて次は、中軽井沢のはずれのセブンイレブンで暖かいものを補給して、浅間山方面を目指そう。

で、予定した店の前まで着て愕然とした。閉まっているではないか。時刻は午前4時25分。
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セブンイレブンって、どこも24時間営業と思っていたが、軽井沢は条例でもあるのだろうか。

そういえば中軽井沢のローソンも、営業しているふうじゃなかったし・・・。

仕方ない。まだ元気はあるので、北軽井沢のセブンイレブンを目指そう。北軽井沢は、群馬県だし大丈夫だろう。

まずは、タイヤの空気を補充し、気を取り直して再開する。

ここからは長かった。標高差が200~300mだと思っていたので、一気に行けるだろうと思っていたら、いくつもいくつもカーブを曲がっても、峠が見えてこない。

まさかの11%の標識が出てくるし、もうめげそうになった。

身体のエネルギーが無くなったところで、ようやく峠に着いた。セブンイレブンから丁度1時間で、時刻は午前5時26分。後で確認したら500mも登っていた。どおりで長いわけだ。
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身体には震えが出てきたので、暖かいものを飲みたかったが、自販機は全てコールド。ガーン!

仕方ないので、非常食として持っていた一口ようかんとポカリスエットで糖分を補給すると、少し生き返ったが焼け石に水。

ここからのダウンヒルは寒かった。だいたい、夏の高原を甘く見て、ウィンドブレーカーも持ってこなかったし。自業自得だな。

嬬恋村に入った。
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気温は17℃。
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そして、ようやく北軽井沢のセブンイレブンに到着。幸いなことにイートインコーナーがあったので、カップ麺と、暖めてもらったおにぎりを食べる。
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これで身体が温まったが、さっきの上りでハンガーノックになり、身体をかなり冷やしてしまったので、最早回復は無理。

見渡したところ、空気のもやが濃く、この分だと渋峠も絶景が期待できないと思うので、この時点で渋峠はあきらめて、とりあえず、吾妻線の駅まで下ることにした。

キャベツ畑。
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もやの濃い山々
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下りきると羽根尾駅があったので、電車の時間を確認したら、9時台までは渋川方面に向かう電車はあるが、その次が13時55分。

現在の時刻は午前7時で、まだ時間に余裕があるので、八ツ場ダムができると水没する吾妻峡を見ながら中之条まで下ることにした。中之条まで行くと電車の本数も増えるだろう。

7時台の電車が来たので慌てて写真に撮る。
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将来のダム湖を渡る道。
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岩をくり貫いたトンネル
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吾妻峡と鉄橋。
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吾妻峡を過ぎると退屈な道となり、重い脚と痛い膝をかばいながら中之条駅を目指す。

ようやく駅に到着。午前8時20分。
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時刻表を確認したら、やはり本数が多い。トイレで身体を拭いて着替え、9時6分の電車で車中の人となった。

見所の少ないサイクリングとなったが、得た物、というか反省点は多かった。

今回、キャノンボールを計画したが、前半で飛ばしたのは良くなかったが、いつものことながら、100kmを超えると急に脚が重くなる。

練習しないからかもしれないが、キャノンボールには体質が向いていないのかもしれない。

渋峠と嶺方峠は、今度天気が良い日に、往復輪行で走りに来よう。

実走行距離:220.61km、タイム:約15時間30分、AVE:19.9km/h、グロス:14.2km/h、獲得標高:1768m


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